フラバンジェノールは、フランス南西部の海岸松から抽出されたポリフェノール成分です。
フランスの海岸松はポリフェノール含有量が多いため、樹皮が紫がかった色をしています。画像をみてもわかる通り、日本の松とはちょっと雰囲気が違いますね。
フラバンジェノールは最近メジャーになってきた成分のようですが、歴史は意外に古く、16世紀の大航海時代にまでさかのぼります。
フランスの探検家ジャック・カルティエ率いる探検隊が壊血病に苦しんでいたときに、松の樹皮などを煎じたお茶を飲んで助かったというエピソードが残っています。
このお茶は、北米の先住民よりもたらされたもので、当時は松の樹皮を健康成分として用いていたようです。
こんなに古い時代に、フラバンジェノールの原点があったなんて驚いてしまいますよね。
主成分はOPC
フラバンジェノールの主成分は、OPC(オリゴメリックプロアントシアニジン)と呼ばれる物質です。
以前はピーナッツの薄皮からOPCを含む成分が抽出されていましたが、ピーナッツの薄皮が入手困難なり、他の原料を探す必要がありました。
その結果、ボルドー大学名誉教授であるジャック・マスケリエ博士によって、海岸松の樹皮にOPCが含まれていることが発見されています。
以後、健康維持成分として活用されるようになり、現在の「フラバンジェノール」という美肌成分が誕生しています。
フラバンジェノールの安全性は?
フラバンジェノールには大きな副作用は報告されていません。
フラバンジェノールに関して、美容に関するいろいろな研究結果が報告されていますが、健康が損なわれるような報告はないようです。
だからこそ市場に出回っているんでしょうけどね(笑)
人によっては肌に合わない場合があるようですが、ほとんどの人が肌トラブルなく使用していることからも、安全性が高い成分といえそうです。
もともと健康維持成分として注目されてきたフラバンジェノールですから、当然かも知れませんね。
安全性に関する注意点
フラバンジェノールの安全性は研究報告からも実証されていますが、頭に入れておきたいのは「一定の使用量を守っている」ということです。
天然ポリフェノールといっても、美肌効果の高いフラバンジェノールを過剰摂取した場合は、もしかしたら肌トラブルにつながるかも知れませんよね。
市販のフラバンジェノール化粧品を使っていれば問題ありませんが、フラバンジェノールが原料として出回り、自作コスメが作れるような環境になった場合は注意したいところです。
また、フラバンジェノールがフランスの海岸松から抽出されている成分であることは前項で紹介した通りですが、もともと松に特化したアレルギーをお持ちの人は、フラバンジェノールの使用時は注意した方がいいでしょう。